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2026/09/08

「理学療法士が解説」投球動作におけるゼロポジション

こんにちは。

今回は、投球動作における「ゼロポジション」について解説します。

「肘が下がっている」と言われたことがある方や、投げると肩・肘に痛みが出る方は、ゼロポジションを保ちにくくなっているかもしれません。

 

ゼロポジションとは

ゼロポジションとは、腕を斜め上に上げたときに、肩関節が安定しやすく、腕の力を発揮しやすい位置のことです。

一般的には、肩甲骨のラインと上腕骨がほぼ一直線になる、腕を約130〜140度挙げた姿勢を指します。

この姿勢では、肩を安定させるインナーマッスル(腱板:棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の機能が均等になることで、肩甲骨や腕の筋肉も力を出しやすくなります。

 

 

投球中にゼロポジションを保ちにくいと、肘が下がる、体が早く開くといった動きにつながることがあります。

ただし、ゼロポジションを保つことは肩だけでなく、股関節・体幹・肩甲骨の使い方や柔軟性なども関係します。

 

 

ゼロポジションの重要性

では、なぜ投球動作においてゼロポジションが重要なのでしょうか。近年の報告をまとめますと、

 

①投球側のゼロポジションでの筋力は、非投球側と比べて弱いだけでなく、投球障害肩や投球障害肘を経験した選手では、ゼロポジションでの筋力低下がみられる。

 

②ゼロポジションで十分に筋力を発揮できない選手は、不良な投球フォームとなりやすく、その結果として肩関節や肘関節にかかる負荷が大きくなる可能性がある。

 

③ゼロポジションでの筋力が良好な選手では、投球中の肩甲骨や胸郭の運動が大きく肩甲骨周囲筋の筋力とも関連する。

 

ゼロポジションでの筋力は、肩だけの強さではなく、肩甲骨・胸郭・体幹・下肢を含めた全身の力を、ボールへ効率よく伝えるための土台を示す指標になります。

この土台が整うことで腕への依存を減らし、肩や肘への過度な負担を抑えながら、安定した投球動作につなげることになります。

当クリニックでは、投球障害肩・投球障害肘と診断された方に対して、ゼロポジションを保てているかを確認します。

 

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Zero リリーステスト(肘関節伸展)の評価方法

a:開始時の肘の位置が保持できれば陰性

b:開始時の肘の位置を保てず,体の開き・肘下がりの代償

 

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Zero 外旋テスト(肩関節外旋)の評価方法

a:開始時の肘の位置が保持できれば 陰性

b:開始時の肘の位置を保てず,体の開き・肘下がりの代償

 

今回は、投球動作におけるゼロポジションについて解説しました。

投球は、足元から体幹、肩甲骨、腕へと力を伝える全身運動です。そのため、肩や肘の痛みがある場合も、痛む部位だけでなく、股関節や体幹、肩甲骨の動きを含めて評価することが大切です。

「投げると肩、肘に痛みがでる」「肩や肘の張りが気になる」などといったお悩みがある方は、お気軽にご相談ください。

医師と理学療法士が、痛みのある部位だけでなく全身の動きも確認し、痛みの原因に応じた治療やリハビリをご提案します。